徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

【小説】私たちが孤児だったころ/ こころ

1930年代のアヘン戦争時代、上海とロンドンを舞台に、10歳の頃に失踪した父と母を探すべく探偵になったクリストファーのお話。

クリストファーが、両親はまだ上海のどこかにいる、監禁されていると思い込みの激しさはちょっとシュール。
戦争の憎さをいつか知らないといけなくなる日が来る、できるかぎり知ることを遅らせようとしたのは優しさなのか。
戦争時代だからこそ、親が子を思う愛情は偉大で、世界は場所、時問わず、愛は連鎖している。
クライマックスに向けてハラハラどきどき、感傷的で感動。

 

もう一冊。

何度読んだかわからんが、ナツイチのうちわが欲しくて、新デザイン買って読んだ。

重ねるごとに、また違った味わいを教えてくれるのだなあと思う。

「しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。解っていますか。 」

―『こころ』 夏目漱石 著―