徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

世田谷公園の中心でラジオ体操

昨日、世田谷の朝の素晴らしさについて書いた。
6時半のラジオ体操の音楽が鳴り始めると、
噴水を囲い世田谷の住人たちがぞろぞろと集まってくる。
ラジオ体操が好きか?と聞かれたら、
YESと答えるだろう。
7時間眠ったままの体を、ぐーんとストレッチして
筋肉をほぐすことが気持ちが良い。

こうやって今ラジオ体操をするのは、小学校以来かと思う。
幼い頃はラジオ体操が気持ちいいものだと感じたことはなかったと思う。

ここ数週間早起きの習慣がつき、
ラジオ体操をしていると、懐かしい感じを思い出すのだ。
小学生の頃、夏休みになると必ずラジオ体操カードが学校から配られて、
近所の公園でラジオ体操が行われて、
ちゃんと参加した人に、スタンプが押されるのだ。
そのカードは2学期が始まる初日に提出する。
小学校の頃は夏休みは、毎日キックベースボール
朝練があったから、ラジオ体操参加してからの
学校の校庭で朝練という流れで、必然とラジオ体操に参加していた。

振り返ると昔から朝早く起きるのは得意な方だった。
大学の頃は一番のりで講堂に入り、
誰もいない講堂で宿題するか本を読むか、この時間がとても好きだった。
昔からと言っても大学1年の頃は、2限目で遅刻(10時20分スタートくらい)で、
朝は本当に苦手だった。
当時は何かがきっかけで、「朝早く起きよう」と決意して
早起きや朝活をするようになったんだが、このきっかけが今は思い出せない。

早起きは春から夏にかけては楽しいものだし、
布団から出やすいから続けられますね。

社会人8年目、世田谷歴7年目。
世田谷のラジオ体操は1年目です。

続けられるかは秋以降が勝負です。

世田谷の朝

ここ1ヶ月、太陽の光で目が覚め、顔を洗い、着替えて、ランニングする週間がつきました。
改めて朝はとても気持ちがいいものですね。
しーんとした静けさと少し肌寒い感じがとても好きです。
スズメの「ちゅんちゅん」という鳴き声を聞くと、なぜだか落ちつきます。
誰もいない道路を歩いていると、世田谷の朝一番を乗っ取った気分になり、
この時間とこの場所は私だけのものだ、と思ったり。

向かう先は世田谷公園。
6時頃に広場でストレッチ体操が行われていて、6時半になると
老若男女が噴水を囲むように集まりラジオ体操を。
ラジオ体操第一・第二が終わると、
家に帰る人、ランニングする人、散歩する人、讃美歌する人…と各自散らばっていくのです。
ちなみに私はランニングする人です。
世田谷に住んで約7年ですが、
この光景を見たのが二週間前で、
ラジオ体操のおじいさんにいつもやっているのか、と聞いたら、
1年中している雨の日雪の日以外は、と教えてくれたので、
私は次の日から参加することにした。

ここ二週間の朝の日課は6時半のラジオ体操に参加してから、
20分のランニングをすることだ。

世田谷の朝は素晴らしいです。
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2021年1月〜3月洋画邦画

1月から今日まで鑑賞した作品。

邦画がノマドランドしかない…。

邦画はまだ4月だけど、かなり面白いです。

 

ノマドランド

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かなりよかった。アカデミー賞有力作品。
「See you down the road」
キャンピングカーで生活している人たちが別れ際に使う言葉。
「さよなら」ではなく「またどこかで」、気軽に旅行やどこかに出られないこのご時世、長旅をしているような気分だった。
世間のしがらみから解き放たれて、最低限のものを持ち、季節労働として旅しながら働く。
自らのノマドを選んだ人、選ばざるしてなった人、つきまとうのは「孤独死」という現実。
主人公ファーンの
「I need work I like to work」がとても虚しく響くし、
働きたい気持ちがあっても、特に老人たちの職探しはとても厳しいアメリカ社会。ファーンのことを少し可哀想な目で見たけど、これは日本もおんなじなんだろうな。
キャンピングカーで生活なんて日本ではないからあまり共感というのは生まれやしないと思うが、
これがアメリカ人が観るとグッとくるものあるんだろうな。

雄大な自然に果てしなく広がる道路と沈みゆく夕暮れの綺麗さに目を奪われる。アメリカってやっぱり広い。

・騙し絵の牙

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大泉洋をイメージしてかかれた塩田武さんの原作を実写化。
すでに小説読んでいたから、展開はなんとなくでは分かっていたけど、
展開のテンポよいし、キャスティングが豪華で見応えはあった(DVDとかで十分かなとも思った)。
裏切りや陰謀しかり、一種の政治でもある大手出版業界の裏側はどこまでリアルかは謎だけど、面白い。

 

・まともじゃないのは君も一緒

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めちゃくちゃ笑えた。成田凌ってモデル出身なのに役者としてブレイクしたなぁ、役の振り幅がすごい。成田凌が演じる、偏屈な数学オタ役…言葉にできないあの笑い方が…最高だった。

ところで普通ってなんだろうと考えさせてくれる内容だった。「普通は●●だよね」「普通はこう?」って自分の立場を守りたい時によく使っていると思う。便利だけど曖昧な感じ。
めちゃくちゃ面白い、笑える、会話劇。

 

・あの頃f:id:chihalun_lun:20210711125535j:image

大好きな今泉力哉監督作「あの頃。」
誰しも「あの頃が一番楽しかったなぁ」と思えるシーンは必ずあって、「あの頃は…」と楽しかった記憶は思い出としてして残っていく。これ観ていて思ったのは、「あの頃、学生時代が、10代が、一番人生最高だった」と思いたくないし、そうなりたくはないなと思った。「あの頃は…」楽しい記憶なので、ちゃんと「今」を生きないといけないと。
冴えないフリーター男が、ある日ハロプロ仲間に出会いオタク活動にハマっていくお話。
好きでここまで青く臭くずっと繋がれる仲間や友人がいるって何事も耐え難いものだなぁ、一生の財産。
自分もモー娘。あややが好きだったから、ところどころ流れる曲懐かしすぎてテンション上がるね。
ほんと懐かしいなーハロプロあややは私の永遠のアイドルです。

 

・あの子は貴族

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「みんなの憧れ、幻想でできている街が東京」ほんとその通りだ。夢や憧れを抱きながら上京する。勝ち組/負け組、カーストヒエラルキー、階級、格差的なものを認識しながらも、あえて意識していないように振る舞う。
地方出身の私にとって刺さる名言があって、かなり面白かった。
「地方から東京にでる」地方出身だから持てる感覚なんだろうな。
東京に住んで9年、こっちの世界に馴染んだけども、福井出身であることには間違いないし、ずっと福井の人ではありたいなと思った。
"いつでも別れられる存在でありたい" 主人公華子の友人、逸子がすごく好き。自らの意思で自分の生きたいように生きる姿はカッコよい。

 

・すばらしき世界

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これは一生物の映画、本当に本当に良かった。
「ヤクザと家族」似て非なる視点で、同じ時期にたまたま似た題材の作品が出るのは興味ふかかった。
人は誰かの支えや見守ってくれる人がいないと社会のレールから外れてしまう、自暴自棄になってしまう、人間は弱い生き物だなぁと思える作品。
環境や境遇、教育の大切さ。
人が再生しようとする時、支えになるのは周りにいる「人」。
役所広司のヤクザ役はほんと存在感ある。

・Fukushima50

金曜ロードショーにて。震災から10年。あの頃自分は大学受験が終わり、大阪で買い物をしていた。10年という節目に見れてよかった。

 

・ヤクザと家族

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変わりゆく3つの時代。ヤクザの立場も変わっていく。
めちゃくちゃおすすめしたい。緊急事態宣言中だけど、観に行く価値はありありです。
綾野剛をはじめとしてキャストも、オープニングも、ラストシーンも、カメラワークも、エンドロール全て100点だと感じた136分間。藤井道人監督は社会派作品が多く、今回も完成度高すぎる。
血のつながらない人間のかかわりがかかれていて、とっても苦しい。

ストーリーが一環と繋がっていてぼろっと涙出た。タイトルにヤクザが入っているけど、これは血のつながらない人間ドラマ。
ヤクザの家族ではなく、ヤクザと家族。「と」にしているとこほもよい。しっくりきました。

 

・僕はイエス様が嫌い

深夜放送で観た。たんたんとゆったり進む。世の中におこる理不尽な事故や出来事。神様ってほんとうにいるのだろうか…そう思った。

2020年の映画の振り返り

4月〜7月までは映画館には行かずステイホームで、
本を読む時間が増えた。
去年に比べて本数は少ないけど、
2020年の振り返り。

ジョジョラビット
・パラサイト
・イエスタディ
・1917命をかけた伝令
・ナイブスアウト
・his
・Mellow
・サヨナラまでの30分
・リチャードエンジェル
・ミッドサマー
・エクストリームジョブス
・ルーム
・架空OL日記
・デザートフラワー
・レイニーディインニューヨーク
・水曜日が消えた
・糸
・世界で一番明るい屋根
・テネット
・浅田家!
・窮鼠はチーズの夢を見る
・フェアウェル
・ストーリーオブマイライフ
・MIDNIGHT SWAN
・朝が来る
・罪の声
鬼滅の刃
・僕はイエス様が嫌い
・生きちゃった
・シカゴ7裁判
・ミセスノイズィ
・私をくいとめて

振り返ると、、洋画が少ないですね。
上映自体もコロナで公開延期になっていたこともあり、
少なかったんですが。。

〈洋画〉
・テネット

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ノーランのテネット。エンターテイメント作品。
時間の逆行」観る前も観た後も「???」だった。謎だらけの設定なんだけど、作品見るたびノーランの見たことない新映像で刺激をくれました。
映像の迫力さとハイテンポさ、シーンの切り替わりで、神経使いまくるし、情報量多すぎだし、映像技術すごすぎて、脳パンク。集中力使い果たす。とにかく難しい。見かえしたくなる作品だし、二度三度みて伏線回収&理解深まる作品でした。

・シカゴ7裁判
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Netflix配信映画。渋谷アップリンクで観ました。
オープニングからさくさくテンポのいい作品で、あっという間の二時間半!
見せ方が面白くて、こういう風に史実を伝えられるアーロン・ソーキンすごい。
クライマックスは、私も右手を上げて喝采を送りたくなりました。

・デザートフラワー
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ソマリア出身のワイス・ディリーがトップモデルになる半生を描いた作品。7月くらいかな、
スーダンで女子割礼が違法化されたタイミングで、この作品をツイッターで知りまいした。
不衛生なナイフで雑に行われるのを想像しただけでも恐ろしい。
主人公ワリスの「小さい頃は女性になりたくなった」と言うセリフが印象深い。
アマゾンプライムに入っている良作です。

・罪の声
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ギンマン事件で恐喝に使われたテープの声の俊也(星野源)と記者の阿久津(小栗旬)のタッグがよかった。
テープに使われた姉と弟も本作のもう一人の主人公ってところ。
事件を騒がせた犯人を探すというシンプルなストーリーなんだけど、
人間の記憶が歴史を掘り起こしていく部分に引きこまれていく怖さがある。
ミステリーサスペンス映画に、涙するとは思わなかったです。


・ミセスノイジイ
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二部構成で描かれていてとても面白かった。「カメラを止めるな」の構成とは少し違うけど、低予算・無名役者でここまで面白くできるからコンテンツありきだなと。
騒音おばさんのご近所トラブルをモチーフにしたストーリーに、
sns のあり方、メディアの報道のあり方の痛烈なメッセージ性がしっかり描かれています。
他人の一面だけ見て批判し悦に入ることが自分にもあるかもしれないと。固定観念を捨ててじっくり向き合うことって大事だなって、映画の中で報道されるシーンを通して感じました。

・朝がくる
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ドキュメンタリー映像を見ているようでした。生みの親育ての親、それぞれの思いに光と影があって苦しいけど、時々挟まれる自然描写や海と光の映像が綺麗で、愛と優しさ溢れる作品。エンドロールで河瀬直美監督のセンスがキラリと光ります(涙腺崩壊)。
主題歌C&Kの「アサトヒカリ」が映画バージョンでこれまた感動。井浦新永作博美が素晴らしい‼︎

映画の振り返りは以上です。
2021年もコロナに気をつけて映画館で作品を観れると良いです。

9月の映画まとめ

『フェアウェル』
ガンを患う祖母に病気のことを悟られぬよう優しい嘘をつき、家族・親族大集合した日々を描く。家族や価値観・文化の違いを題材に扱うハートフルドラマ。
監督の事実に基づいた内容らしい。
中国の文化では、癌を患った人には癌であることを告知せずに伝えないという文化があるらしい。死との向き合い方や価値観はそれぞれで何が正しいかはわからないけれど、
自分にはちゃんと癌であることは伝えて欲しいなと思った。
知らない方が幸せなこともあるんだろうなとは思ったけれど、
病気だと知らず出席する幸せな結婚式の中で、変わらぬ笑顔を見せる祖母、
作り笑いをするビリーが辛い。
最後の最後が泣ける、エモーショナルな映画。半分は中国語なんだけど、
全く違和感なく映画に没入できる。
本作の主人公がオークワフィナ(オーシャンズ11やクレイジーリッチ出演)でコミカルな役柄が多いんだけど、それを封じ込めてシリアスな役柄が良かった。
この映画を見て、私は実家の祖母に会いたくなりました。私も幼い頃によく可愛がってくれたな…そんな記憶が映画館出た後に脳裏に蘇っってきた。

『浅田家!』
浅田家の次男の政志が家族を巻き込んで
なりたかった職業を撮影し、ユニークな写真で注目あを集めた浅田政志の実話をもとにしたストーリー。
もうすごく良かった。「湯を沸かすほどの熱い愛」の中野量太監督の作品。
中野監督なんでこんなに泣ける映画をつくれるのだろう。
湯を沸かすの時は号泣で、今回はなるべく堪えたけど、後半はすすり泣き。
出ている役者陣がみんないい!!
ロン毛、ヒゲが生えたニノかっこよかったねー。
いろんな視点から家族のあり方を認識した。
他の家族と比較はないし、「普通じゃない家族」て割り切っているところに、
愛を感じる。ユニークな母ちゃん。
今はスマホ内にたくさんの写真が保存されているけど、
手元に残っている写真って温かみがあるものんだなぁとしみじみ。
写真は記録じゃなくて、記憶になって、生きる糧になる。
思い出を残すだけではなく、今を生きる力になるもの、なんだと。
3.11後に行われていた写真洗浄、写真返却の活動は本当に素晴らしいと思った。

『宇宙でいちばんあかるい屋根』
女子高生と老婆(星婆)の出会いが紡ぐお話。
星婆の言うことがグサグサ胸にささる。

デイアンドナイト」に続き、藤井道人監督×清原果耶のタッグ。年々好きになる。
ズカズカと星婆が口にする言葉はとても深い。
ちとファンタジー要素はあるけど夏の終わりにぴったりの良作。今年の邦画No. 1かも(今年そんなに邦画見てないけど。

デイアンドナイト』は野田洋次郎作詞作曲の「気まぐれ雲」を歌っていて、本作はCocco作詞作曲の「今とあの頃の僕ら」
歌もめちゃくちゃ上手い。映画の世界観と透き通る歌声が余韻を残す。涙堪えたけどだめだった。
夏の終わりって感じで、どこか懐かしい匂いを感じた。

『TENET』
すごい!今年の洋画No,1.ノーランすごい凄すぎ!設定は「時間の逆行」。観る前も観た後も「??」で難解…なんだけどちゃんとしたSFエンタメ。
時間の順行と逆行を再現する映像がとにかくすごい。毎回見たことない新映像で刺激をくれるので、満足、ありがとうノーラン。
映画でこんなに集中するのいつぶりだろ?脳パンク状態。革新的。
2回見た。

【映画】レイニーデイインニューヨーク

ウディアレンの新作。やっと観れた。梅雨時期に観る作品ですね。

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雨の日のNYですれ違う恋模様と土壇場から始まる新たな出会い。各々の話が並行して進んでいくところは「ローマでアモーレ」ぽさを感じる。ジャズ音楽、どこを切り取っても絵になるNYの景色と構図は良き。
NYは夏に二回訪れているんだけども、どちらとも快晴で雨は当たらなかったんだけど、あんなに土砂降りの雨が降るんですね。映し出される土砂降りのマンハッタン、とてつもなくエモい。

ティモシーシャラメの弾き語りはこの映画でしか観れないのではないでしょうか。歌声、雰囲気、伴奏、全てが美しい。雨にずぶ濡れに濡れたティモシーかっこよすぎてセクシーすぎる。

エルファニングの大学生らしいファッションも素敵だった。

雨は何か悪いことが起きるタイミングで降ってくる、登場人物たちの心模様を助長している、そんな雨の日のNY、ロマンチックだった。

 

【小説】私たちが孤児だったころ/ こころ

1930年代のアヘン戦争時代、上海とロンドンを舞台に、10歳の頃に失踪した父と母を探すべく探偵になったクリストファーのお話。

クリストファーが、両親はまだ上海のどこかにいる、監禁されていると思い込みの激しさはちょっとシュール。
戦争の憎さをいつか知らないといけなくなる日が来る、できるかぎり知ることを遅らせようとしたのは優しさなのか。
戦争時代だからこそ、親が子を思う愛情は偉大で、世界は場所、時問わず、愛は連鎖している。
クライマックスに向けてハラハラどきどき、感傷的で感動。

 

もう一冊。

何度読んだかわからんが、ナツイチのうちわが欲しくて、新デザイン買って読んだ。

重ねるごとに、また違った味わいを教えてくれるのだなあと思う。

「しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。解っていますか。 」

―『こころ』 夏目漱石 著―