徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

【映画】『去年の冬、きみと別れ』 愛と狂気と復習に満ち溢れたお話。ネタバレなし。

中村文則さんのサスペンス小説の実写化、
映画館の予告を観て面白そうと思い、先に原作を読んでしまった。
ただ、原作は自分の理解力が乏しいからか、
流れや映像はつかめるけど、シーンが繋がらないというか、原作の中では"僕"を指しているのが主人公の耶雲なのか、重要人物の木原坂なのか、編集者の小林なのか、が分からなくもやっとしているところがあった。
このストーリーをどうやって2時間の映像に収めるのかが気になって観てしまった。

内容がよく練られていて、ストーリー展開がうまい。
原作未読で観たら、騙されると思う。
このオチには気づけない。
2時間があっという間。そして見事なキャスティング。
内容などをいうとネタバレになってしまうので、
ここで終わり。役者の演技がよかったです。

岩田くんの役者姿を観るのは初めて。
斎藤工さんのラジオtakumizmで岩田さんがゲストで来ていて、
3ヶ月間の撮影では、オフでも役柄が抜けないよう、エグザイルのメンバーとは仕事意外の連絡は一切とらないようにしていたとか。あと現場でも飲み会に参加せずに役に集中していたとか。
本作に出ている北村一輝さんの飲み会の誘いは、さすがに参加したのだとか。
岩田くんの演技ほんとうに良かったなー、前半と後半で雰囲気が変わる。

木原か演じる斎藤工さん。炎の中シャッター切るところとか狂気に満ち溢れているところがミステリアス。
黒のジャケット姿めちゃくちゃかっこいい。

盲目の女性を演じた土村芳さんが点字を打ち込むシーンは印象に残る。

なんといっても主題歌m-floの「never」。
LISAが15年ぶりに復帰、おかえりなさい!

この映画のために書き下ろししたんじゃないかと思うくらい、内容と曲がマッチしていた。
岩田くんが演じた、フリー記者の耶雲の”恋人”を思う気持ちが書かれていたり?

愛と狂気と復讐に満ち溢れたお話だけど、どこか純愛なところもあって、
邦画としてはすごく良かった。