徒然日記

映画や小説の感想を紹介しながら、旅先や街歩きの情報も掲載。

【映画】いちごの唄

充実した2時間。恋した時の喜びと切なさが詰まっていた青春映画。無邪気で陽気な主人公とラーメン屋店主の峯田さんのうまい掛け合わせがよく、こんなに笑えるとは思わなかった。

 

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ひのまる工場で働く笹川コウタが、七夕の日に偶然、中学の頃に恋い焦がれていた天野千日と出会う。この日はコウタの親友であるシンジが、千日をかばい交通事故で亡くなった日。年に一度だけ会う約束をして次の年もその次の年も会うことになるが、「もう会うのは終わりにしよう」と告げられる。

 


主演の古舘祐太郎が演じたキャラクターがアホすぎて可愛くて笑えるんだなぁ。アニメの中に出てくるような。一緒にいると嫌なことも忘れさせてくれるキャラなんだけど、それ以上にラーメン屋の店主を演じる峰田の使い方。これ峰田だから出てくるたびに、笑ってしまうほんとっいいキャラしてた。

 


誰もいない高円寺の商店街、ぼろアパート(荘)、カレンダーに書き込む⚪︎×印、生活感が溢れていて絶妙にいい。

 


高円寺から野方へ、そこから環七に沿って歩いて帰るシーン、夏を感じさせてくれる。

終電を逃して夜道を歩いて帰った学生の頃をふと思い出す。この主人公のように頭の中、楽しいことしか考えていなかった感じ。

 


他の配役も素敵。天野千日役の石橋静河さん、「夜空はいつでも最高密度の青空だ」の作品でも夜の東京を出歩いて、クールで心に何かを抱える感じのキャラクターを演じていて、それとかぶるところもあってものすごく似合う。

吉村界人恒松祐里岸井ゆきの、清原果耶というこれからもっとブレイクするであろう役者さんたちが揃っていた。


主人公のキャラを強めにしたことで、ベターな青春映画にならなかったのかな。過去と現在を混じりながら、出来事が明かされていくのは個人的に好き。

劇場館も少ないしそんなに宣伝もしてなさそう?SNSのクチコミで広まらないかな。

 


銀杏BOYZの名曲と物語がリンクした作品でした👏