徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

ダイアログ・イン・ザ・ダーク「対話のある家」

先日、大阪、梅田のグランドフロント大阪の4階で、ダイアログ・イン・ザ・ダーク「対話のある家」を経験してきた。素晴らしかった!

6名の参加者と視覚障害者の方のアテンドを頼りに暗闇の中で、ガーデニングをする。

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暗闇に入る前は、お化け屋敷に入るに近い怖さが少しあって、そんな暗闇のなか、安堵感をくれたのはみんなの声と初めて手にした白杖白杖を使うことで立っている場所の柔らかさや固さを感じられる。思ったより白杖は重さがあった気がした。

真っ暗の空間、壁に寄りかからないと前に進めない。盲目者はこの暗闇の中で、白杖と音のみを頼って歩いているのだ。

 


家の縁側で裸足になって、寝っ転がってみると、芝生の冷たさと心地よさを感じる。実家でくつろいでいる感覚。耳をすますと鳥のさえずりと土の優しい香り。初めての人たちばかりなのに、家族のような距離感。触れる手と掛け声が、心の距離をぐっと近づける。

 

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「壁に沿って歩くだけで精一杯だった。新しい場所を歩く時って、不安じゃないですか?」と聞いてみると、

アテンドの矢野さんは「暗闇に長年住んでいるからね、慣れたもんですよ」と。

"住む"っていう表現にびっくりしてしまった。

表現が面白いというか、暗闇の中での生活するのが当たり前だから、生活することに関しては不安ってないのかもしれない。

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改めて、自分は視覚に頼りすぎているということを再確認。目で見る情報が全てではないし、見えないからこそ繋がれる絆や見えてくるものがある。星の王子様に出てくる、「大事なことは目では見えない」言葉をふと思い出す。


大阪では6月3日まで開催中。秋には東京の千駄ヶ谷付近で新施設オープン。

 

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