徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

ドラマ『先に生まれただけの僕』は社会派ドラマだと思う。

録画していたドラマを整理していて、
2017年10月に放送していた『先に生まれただけの僕』を消そうか迷っていた。
1〜10話さくっと観かえして消そうと決めていたんだけど、
何度観ても考えさせれるテーマで未だに残している。
あぁ、青春学園ドラマか…と思ってしまうかもしれないが、教師と生徒たちの友情や愛情を描いたありきたりなドラマではない。
社会派ドラマで、仕事や人生のヒントがあり、若手社会人から、これから社会に出る人に向けた未来へのメッセージが込められていると考える。
ビジネスマンに必要とされている考え方や社会のリアルが描かれる新しい学園ドラマなのです。

あらすじとして、櫻井翔(嵐)が演じる商社マンの 成海涼介(35)は、教頭からの命令で啓明館高校の校長として出向を命じられる。教育現場で手探り状態のなかで、学校全体を良くしていくために、生徒、生徒の親、教師に考え方やマインドを本音でぶつけていく。
本作は現在、朝ドラ『まんぷく』の脚本を担当する福田靖さんのオリジナル作品。
他には、多部未華子さん、蒼井優さん、風間杜夫さん、高嶋政伸さん、井川遥さんが出演。


勉強する意味、自分の居場所探し、親との対立で悩み生徒の視点や親の悩みごとや心配ごともリアルに描いている。

例えば、高校を卒業したら12歳年上の彼と結婚したいと言い出した女子生徒。優秀で“良い”大学にも入れる可能性があるのに、専業主婦になるなんてもったいないという先生たち。進学を断念し、結婚を引き換えにすることは、彼女の幸せに繋がるのかという問題。これからいろんな世界を見てから、結婚してもいいんじゃないか、と。好きな人と結婚も大事だけど、今はいろんなことを見て知って吸収してからでも遅くはない。決して社会は甘くない、“自立”して闘っていく大切さを教える鳴海校長の姿に感動したのを覚えている。



学生の頃、この科目の勉強をして何の意味があるんだろう・・・?と思うことがあった。テストに出るから、大学受験に必要だからと言って、無理やり記憶して良い点数をとるために勉強に励んだ。ある生徒が「数学の勉強なんかしてなんの意味があるの?そもそも仕事で使ってるんですか?」と成海校長に問いかける。
「数学で学ぶ内容は将来ほとんど使う機会はない。“問題を解くこと”に意味があると。 社会に出ると物事を瞬時に判断する時がある。数学は“正解を導き出す”ために解くんじゃないかな」と真剣な眼差しで話ていた。

社会に出ると答えがないレールの上で行きていかなければならない。正解なんてない。自分がどうしたいのか、どういう人生を歩みたいのか、何年後にはどうなりたいのかと人生設計を自分の頭で考えて社会でいきていかないといけないことを、3年生全員を体育館に集めて、話優しく分かりやすく伝えていた。このシーンは10〜15分くらいの演説みたいな感じでカットなしで話していたんじゃないかなと。
“考える”という大切さを社会に出て行く生徒に伝えていて、こんなことを教えてくれた先生は小中校ではいなかったと振り返りながら観ていて、もし自分が10代に鳴海校長みたいな人に教わっていたら、意識は変わっていたのか…と思ってしまったり(笑)。数学なら瞬時に判断する力を身に着ける、正解を導き出す訓練をしていると。

「思い通りに進む人生なんてない、絶対に。人は壁にぶつかり悩み考えることで、自分を作り、その壁を乗り越える、そして自信を持っていくんだ。1番ダメなのは、何もしないこと。何もしない奴にはチャンスはやってこない。サッカーだって走っているやつにしかパスは回ってこない。」
10分超えのスピーチほんと感動ものだった。


タイトル『先に生まれただけの僕』の意味はm「みんなより少し先に生まれただけで、もがいたり悩んだり苦しんだりしている。大人になると大変なことばかりだけど、乗り越えて欲しい。」と生徒の背中をひと押しする応援メッセージが込められていて、最終話で明かされる。

視聴率や口コミはおいといて、初心に戻って頑張ろうという気持ちにさせてくれる。
中高生を持つ親にも観てもらいたいし、教師をしている人にも観てもらいたいと思ったのです。