徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

【映画】今夜、ロマンス劇場で

【色があるって素晴らしい】

幸せなんだけどどこか切なさがあって、今年2度目の涙。9年かけて描いたオリジナル脚本とのこと。映画の世界と60年代の世界がスクリーンを飛び出してきたお姫様を通じて繋がった感じがある。

 

60年代を舞台にしていて
昔ながらの劇場、小物、ファッションを取り入れていて、今の40代、50代の層の方が観たら、どこかしら懐かしいと思えるのではないか。
映画を見る世代によって感じ方や共感があったりすると思う。
カラーとモノクロの切り替えがよく、色があるってこんなに素晴らしいんだな。
何と言っても綾瀬はるかのドレス姿やレトロファッションが似合うこと。

改めて思うのは、肌に触れる温もりはお互いを理解するためにあるんだろうな。


映画監督を目指す青年(坂口健太郎)は、1人劇場で映画を観ていた。ある瞬間にモノクロのスクリーンから、お姫様が飛び出してきてカラフルな世界を初めて目にする。色がある世界に心が踊り冒険していく。

 

色があるって素晴らしいなって思えた。
ポップな飴、真っ赤なバラ、彩るかき氷を観ては珍しがり、色の綺麗さに感動した。
生まれたときから観ている世界はすべて色がある。そもそも色は誰がつけたんだろう。りんごは赤色、空は青、葉っぱは緑…と不思議に思った。
モノクロの世界で生きたことなんてないから、どんな感じなのかはわからないけど、カラフルな世界を目にした綾瀬はるかの表情から、カラフルな世界には、ロマンがあることが伝わる。

 

60年代といえばレトロなファッションが魅力的だ。坂口健太郎がかぶるベレー帽がとても似合っている。
綾瀬はるかは日本のオードリーヘップバーンだった。もう美しい。彼女はどの時代を生きてもモテるであろう。


ナルシスト大物俳優を演じる北村一輝さんの言動から行動に笑いが止まらない。
ちょっとしたハプニングにはまっていくんだけど、もうそれも持つべきものだと開き直るところがたまらない。

下ばかり見ていては今しか見えないよ。と青年(坂口健太郎)に言うのはかっこよかったね。
綾瀬はるか演じる姫もいいキャラだった。モノクロのスクリーンに映るお人好しなお姫様とはかけ離れたお転婆な面が可愛らしい。

 

ミニシアターでお酒を飲みながら口を大きく開け笑っている人を観ていると、

昔の映画館こそ、本当の娯楽の場所だったんじゃないか。

都会の喧騒から離れた小さな映画館で、

青年のようにゆっくり映画を観たい。