徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

【映画】ドリーム は黒人女性3人の奮闘物語

”時代を変えていくヒーローって、前例を作っていく人”

NASAで働く黒人女性賢すぎる!かっこいい!
NASAの頭脳として、キャサリン、ドロシー、メアリーの黒人女性の3人が功績を残し成功まで導いた実話の話。
ラ・ラ・ランドを超えたヒット作、ギリギリ劇場で観れたことがよかった。


黒人女性として初めて宇宙特別研究本部に配属されて働くキャサリン(真ん中)

黒人初の女性SEを目指すメアリー(左)
黒人管理職への昇進を希望するドロシー(右)
女性の社会進出はまだ、人種差別を許す法律が存在した時代に、
NASAの職員として大きな貢献をしていた黒人女性の奮闘物語。


時代背景は、1960〜63年の人種差別や黒人解放運動が盛な頃。
白人が黒人に対する扱い方、理不尽な規則が当時は当たり前だったんだろうけど、
見ているだけでぞっとする。

トイレ、飲み物、施設、すべてが白人用黒人用に分けられている。
白人の当たり前の考えから逃げずに立ち向かう、彼女たちの生き方や仕事っぷりに我に振り返ることができた。
自分の今の働き方は大丈夫か、言い訳して逃げているところがあると思ったりした。

ちょうど大学の専攻分野がアメリカ文化で、
1960年代の公民権運動〜ワシントン大行進のところを深掘って調べていたから、
黒人差別の凄まじさが胸を締め付ける。

高校の時にニュージーランドに1年間留学していて
そこでアジア人差別にあって、人種とは何かに疑問をもったところから発端はどこなんだろうなぁと。
やっぱり、アメリカのアパルトヘイトが代表的だなと思ったところから、人種隔離、バスボイコット事件、公民権運動に興味が湧いた。

差別の大きさが比べものにならない。
たかがシカトされる、笑われる、物投げつけられる程度。
白人に席譲らなかっただけで逮捕、バス爆発事件、黒人教会に爆弾仕掛けられ子供達が死亡…。
日本で暮らしていたら想像もできない国と時代があって、
60年代のアメリカの歴史に興味を持つことができるのではないかなと思う。

⚠過激な差別シーンはでてきません。

黒人として差別を受ける悪環境の中で、人種差別を乗り越えて功績を残したことが本当にすごい。

1番胸をうたれたシーン。
メアリーは女性としてSEになりたい。だけど黒人女性でSEになった人は今までいない。
そしてSEになるには、白人しか入学できない学校を卒業しないとけないのだ。
学長になんとか入学をさせてもらおうと説得しにいく。

「1番最初の人間になるということがどれだけ大切かはご存知だと思います。
私はNASAでエンジニアになろうと思っているが、肌の色は帰ることができない。
だから、自分が最初に人間になる以外に選択肢はない。それにはあなたの力が必要」

実はその学長は前例がない、仕事をなし得た人物だった。
だからこそ、気持ちを理解してくれるのではないかと必死で
想いを伝えるドロシーの力強さに鳥肌がたった。

前例を作る人が、歴史や文化を作っていく人なんだなと思う。
ちょっと話が変わるが、

私の会社で、男性社員が初の長期育休を取得!

http://atcafe-media.com/2017/12/11/male-childcare-leave/
7カ月間の男性育休中 〜人生100年時代を見据えて仕込み、チャレンジする育休期間に | アットカフェ
atcafe-media.com

現状日本で男性の育休社員は、一般化してないけれども、前例を作ることが誰かにとっての前例となり、
世の中を変えていくんだろうな。

前例がない、んじゃなく前例を作る勇気が大事。


個人的には、
キャサリンと一緒に働くヘッドエンジニア(キャサリンの上司のような方)を演じたジム・パーソンズのキャラのギャップに驚いた。

彼の有名作品といえば、
アメリカで大人気のコメディドラマ「ビッグバン★セオリー」の天才物理学者シェルドン・クーパーを演じている。

www.superdramatv.com


ビッグバン★セオリーを観た方なら、少しは共感してくれると嬉しいのだけど
ちょっと抜けているシェルドン役の印象がとても強くて、
ドリームの真面目な役柄に、
「!?あの、ビッグバン★セオリーのシェルドンじゃん!?」と疑ってしまった。

真面目な役も自然で、NASAの中にいるスーツが似合うカッコイイお兄さんでした。


時代を変えていくヒーローというのは、
前例を作っていく人。
努力してもくもくと打ち込む人。

仕事も家庭も両立させ本気な彼女たちは、働く女性として母としてかっこいい!と心底感じた。

まさに女性のアメリカンドリーム。
理不尽な環境から逃げずに乗り越える方法を考え、自分の夢を実現しようとする前向きな姿勢に元気をもらえた。