徒然日記

ふと感じた四季折々のこと、本のこと、街のこと

パラレルワールドラブストーリー

映画の上映が始まる前の新作の予告映像。知らない映画を知れるきっかけになるから、毎回予告もちゃんと観たいと思っている。30秒から1分という短い映像で2時間ものの映画の見どころをぎゅっとまとめて、見に行かせるように作っている。私はいつも映画の予告にマーケティングされているのだ。

 


5月に公開する東野圭吾さんの小説『パラレルワールドラブストーリー』が実写化される。「本当の世界はどっちだ」と投げかける語りが頭に残り、公開まで待てなかったから小説を手に取ってしまった。中盤あたりからページめくる手が早く一気読みだった。

 


親友の恋人は、かつて一目惚れした女性だった。だが次のシーンでは、その彼女が自分の恋人になっている…。という謎から始まる小説。


実写化のメインキャラクターだと玉森裕太さん、吉岡里帆さん、染谷将太さんが演じビジュアルをしってしまってたから、頭に役者たちの顔を思い浮かべながら読んでいた。

 


親友の彼女を好きになった主人公が友情と愛情の境が切ない。友情をとるか恋愛をとるかって、難しいと思ってしまった。 

人は何を選んで、誰を選び、何を捨てて、何を覚えて生きていくのか…というのが感想です。

【映画】ライ麦畑の反逆児 を観て、才能ある作家はすごいと思った。

サリンジャーの青春期から『ライ麦畑を捕まえて』がヒットした後を描いた映画。才能ある作家は人として何かが欠けてるんだけど、この欠点があるから、素晴らしい作品を生み出せるのだろう。サリンジャーを見てて思うのは、作家は常に自分との戦いが続く孤独な職業だと思う。有名になればなるほど自由を奪われ、書くことが作家なのか、出版することが作家なのか、サリンジャーが書くことに対する思いや心の内を垣間見れる。


サリンジャーを知ったのは大学2年の頃。アメリカ文学史という授業を受けていて、先生が小説の一部を紹介していた。テストに出るからという理由で、作品お名前を必死に覚えていた記憶がある。恥ずかしながら『ライ麦畑をつかまえて』を読むだのは社会人になってからだ。村上春樹が翻訳していた作品と知って、手に取った。どうして、学生時代にちゎんと読んでおかなかったんだろうと後悔した。英文学科の学生なのに。

 


2019年1月1日に、サリンジャーが生誕100周年を迎えるとのことで、2018年はいろんな企画があったそう。去年は『ライ麦畑で出会ったら』という映画が公開された。高校生のジェイミーが、ライ麦畑の舞台化の許可を得るために、サリンジャーに連絡を取ろうとするが、なかなか居場所をつかめない。演劇サークルの女子高生ディーディーと一緒にサリンジャー探しの旅に出かけるお話。

 


ライ麦畑の反逆児』に繋がる場面もあって、ライ麦畑で出会ったらライ麦畑をつかまえてを頭に入れておくとより楽しめる。

 


ライ麦畑でつかまえて』は映像化されないことで有名だ。サリンジャーがそれを望まないことが語られている。ライ麦畑でつかまえてにでてくる主人公・コーンフィールドは、サリンジャーにしか演じることができない。なぜならコーンフィールドがサリンジャーであるから。『ライ麦畑で出会ったら』に出てくる高校生のジェイミーも必死で、舞台化の許可の依頼をしてたけど断られつづていたなぁと思い出したり。

ライ麦畑をつかまえて』が出版された後は舞台化、映画化したいと依頼するプロデューサーや監督が多かったそうで。


なんせこの映画観て驚きだったのは、サリンジャーは戦争に駆り出され、戦時中も小説を書きつづけ、生き抜いたことだ。戦争体験がなければ、『ライ麦畑をつかまえて』は生まれなかった。(戦時中に書いていたのは別の作品だったみたい、だけどコーンフィールドは描いていたのだとか。)


大物作家でも、出版社に出しても断られ続け幾度となく送り続けた過去がある。その姿には胸が熱くなる。「真の芸術家は生き延びる」という言葉に、まだまだサリンジャーの本は読み継がれると思った。

ライ麦畑だけでなく、他の短編集も読んでみたい。改めて思う、作家はすごいや。

芸能界も新時代への移行を進めている

18時過ぎにTwitterを開くと、
「嵐、2020年に活動休止」という文字が出てきた。



嵐が活動休止?!

真っ先に頭に浮かんだのは、嵐ファンの友人が発狂しているであろう姿。
大丈夫だろうか…。

平成を大いに盛り上げたアイドルグループが、平成の終わりに消えていく…。
時代は変わっていくと同時に、普段平気で使っていたり聞いたりする「永遠」という言葉は存在しても、
形があるものに永遠なんてなんいんだろうと思ったら、感慨深く悲しくなった。

私が初めて嵐を見たのは小学校低学年だった頃。
「you are my soul!soul!いつもすぐそばにある〜ゆずれないよ〜だれも邪魔できない〜」を歌って踊っている姿を銭湯のテレビで見ていた。
これといってファンでもないんだけど、やはり平成を代表するスターであり、
テレビっ子であった私からすると、嵐のメンバーは毎週どこかの番組に出ていて、
一人ひとりのキャラクターが立っていて面白いし、調和して和やかな雰囲気が好きだった。

芸能界も平成の終わり共に新時代への移行を始めている。
新たな元号で、嵐のような一斉を巻き起こすグループは出てくるんだろうかと思った平成最後の1月最後の日曜日。

【映画】バジュランギおじさんと小さな迷子

今まで観てきたインド映画の中では、

人の心の温かさに気づける愛と優しさがあるお話だった。

インドに迷い込んだ喋ることができない6歳の少女をパキスタンの両親の元へ送り届ける物語。


ビザもパスポートを発券できず、不法侵入でインドからパキスタンへ向かう勇気と度胸がある反面、ハヌマーン教で嘘をついてはいけないと誠実に、馬鹿正直さには、笑わされた。バジュランギおじさんと少女に一緒についていく記者のセリフ、「みな憎しみ(の話題)には飛びつくけど、愛(の話題)には見向きもしない」みたいなことを言ってて、これは万国共通なんだと思ってしまった。


歴史や宗教という壁を超えて、みなが団結し、国境柵の前で集まって見送りするシーンはほんとうに良かった。


バジュランギおじさんのように、敵対する国の人でも、愛を持って接すれば争いなんて起きないだろうな。

15年前のプライドを観て、移り変わりの凄まじさを再実感

いまフジテレビで夕方、2004年『プライド』が再放送されている。

このドラマを観ていたのが小学校6年生の頃。大人なドラマながらもハル(木村拓哉)と亜樹(竹内結子)の関係性にドキドキしていた。1話のあるシーンで、ハルが亜樹を抱っこしながらスケートを滑っていて、「やばい、キムタクかっこいい!」って学校で友人と話していた記憶が蘇る。


そして、佐藤隆太さん、佐藤浩市さん、谷原章介さんと、「そうえいば出てた!」と懐かしんでしまう。谷原さんは亜樹の恋人役でDV男を演じてたなんて…。

2000年代にテレビに出ていた人も、今ではみかけなくなったり、脇役で出ていたゲストが売れっ子になっていたりと、人気の移り変わりの凄まじさよ。売れ続けるって努力が必要だなんだろうけど、テレビの世界では運なんだろうな、とふと思ってしまった。


過去のドラマを見ると、流行もの、旬な俳優さん、音楽、ファッションなど当時のトレンドを思い出させてくれて、懐かしさを楽しみながらも、発見があって面白い。2000年前半はまだ、車で女性を送ることがかっこよかった時代なのですな。

『プライド』の脚本家が野島伸司さんで最近だと『高嶺の花』を描いていた。このドラマの主人公に近しい年齢で台詞を耳にすると、言葉が生きていると感じた。


キムタクのドラマって言われると、『プライド』が真っ先に思い浮かぶ。

ハルの決め台詞「maybe」は、キムタクにしか言えないよね、多分。

サンチー

冬ドラマがスタートして、『家売るオンナの逆襲』(日テレ)がなかなか面白い。2年前に初めて放送されて、今年は、"逆襲"でバージョンアップして帰ってきた。


北川景子さん演じる三軒家万智の「あたしに売れない家はない!!」と無表情にぶった斬る。家が売れるならなんでもする仕事オンナ。無表情なサンチー(ニックネーム)、怖いところがあるんだけど、仕事熱心なところに惹かれてしまった。北川景子さんのキレッキレな表情と一定したセリフにノックアウト。『君の膵臓をたべたい』や『HERO』の役と180度違うキャラクターを演じ、女優魂に感激してしまった。


初めて北川景子さんをテレビで見たのは『美少女戦士セーラームーン』の火野レイ役だった。当時はまだ高校生?くらいだったのだろうか。私がまだ小学5、6年生くらいのときに、火野レイを演じていて、あぁ脚が細くて綺麗な人というくらいだった。

中学になると雑誌SEVENTEENを読むようになり、雑誌SEVENTEENの表紙でよく見かけるようになる。


ここ最近、何かのバラエティ番組で北川景子さんの人柄がよく分かることを、芸人さんが実体験をもとに話していた。


いつのことかはわからないが、昔のこと。

ファッションショー当日、楽屋で多くの綺麗なモデルたちがメイクしているなか、ステージに出るその芸人さんは、挨拶回りをしていた。その楽屋に北川さんもいて、メイクをしている最中だった。

メイク後にその芸人さんの元へ行き「おはようございます!」と挨拶しにきてくれた、と芸人さんが話していて、北川景子さん、この人は素晴らしい、他のモデルとは別格だ、とテレビで話していた。


学生の時から芸能活動をしているから、挨拶とか叩き込まれたのもあったり、その時の背負っていた看板とかもあって、挨拶をしたのかもしれないけど、だれも挨拶に行かない中で、ちゃんとした対応するって素晴らしいことだと思う。

日常生活のあいさつとか、礼儀とか、気遣いとかの当たり前のことって、できているようで意外とできていなかったりするから、人は知らないところで見ているものだと気付かされた。

 


『家売るオンナの逆襲』、サンチーの家売りさばき、楽しみである。

 

【映画】止められるか、俺たちを は映画を愛す大人たちの青春映画だった。

 


女優・門脇麦ブルーリボン賞主演女優賞を受賞したとのツイートがタイムラインに流れてきた。その映画は『止められるか、俺たちを』。

映画監督の若松孝二さんと若松プロダクション史実をベースに、映画を愛す男たちと、そこに飛び込む若き女性の喜怒哀楽を描いた青春ドラマ。


監督に惹かれ、映画に取り憑かれ、どんな映画が撮りたいのか模索しつつ行き場を失い、女助監督としての焦りを抱えながらも何者かであろうとしためぐみを門脇麦さんが演じていた。


60年70年代の日本では、ピンク映画やヤクザ映画が需要があって、映画も時代とともに何がウケるのかが変わっていく。

映画がモノクロだった時代、フィルムテープを引っ張って作っているって知ってたけど、あれが映像になるって不思議である。


井浦新さんが演じた若松監督は当時の本人に似ていたんだろうか…。監督らしかった。

 

・世界に向かって、(鉛筆を)削れ!

・映画の中では何をしたっていい

が心に残った言葉だった。